転職して働くための心構え

老人保健施設は介護よりも医療ケアに重点が置かれています。医師や看護師などの医療スタッフと連携し、利用者にリハビリや介助などのサービスを提供します。理学療法士や作業療法士も配置されており、介護士はチーム医療と連携して業務にあたるため、医学的な知識を覚えたい人には好都合でしょう。
一方でチーム医療との関係がうまくいかないという問題が発生しやすいです。チーム医療と良好な関係を築くことが、介護士が快適に働くコツです。

老人保健施設への転職を希望する介護士は、要介護度の低い職場で働きたいと考えている人が目立ちます。老人保健施設は自宅で生活できる状態になるまで身体機能を回復させるのが目的ですから、利用者は高い向上心を持って臨んでいます。看取りをする状況になることは通常ないため、精神的に楽だという介護士は少なくありません。
一方で入所と退所が頻繁に行われるので、利用者との人間関係を構築しにくいという声があります。別れが訪れるたびに悲しくなるという介護士は多いですが、短期リハビリの施設だと割り切って臨むしかないでしょう。確かに利用者の出入りは激しいですが、さまざまな人達と出会えるというメリットもあります。老人保健施設は積極的にコミュニケーション能力を磨きたい、アットホームな雰囲気の職場で働きたい、といった人に適した職場です。
医療従事者とともに働けることから、将来的に看護師や理学療法士、作業療法士などに転職したいという介護士が大勢働いています。