老人保健施設の役割

老健とも言われる老人保健施設は心身の機能を取り戻し、在宅生活を目指すことが目的の介護施設です。介護施設には居宅型、地域密着型、施設型の3タイプがあり、老人保健施設は施設型に該当します。
老人保健施設ではリハビリが行われており、介護士のほかに医師や看護師によるサポートが用意されています。食事や入浴、排泄などの介助に加えて、健康チェックも行われているので、利用者は安心して毎日を過ごせるわけです。
老人保健施設における介護士は、医師や看護師の指導のもとでリハビリのサポートをしていきます。療養型老健施設は終の棲家としての機能があるのに対して、老人保健施設は3~6か月の入所に限定された短期リハビリ施設としての側面が強いです。施設の退所というゴールが設定されているため、利用者のモチベーションが高く、介護士としては大きなやりがいを感じられるでしょう。
■老人保健施設の特徴や仕事内容の詳細:老人保健施設のお仕事-医療Plus-

要介護者は身体機能の衰えにより、健全な家庭生活を送ることが困難になる場合があります。家庭で寝たきり生活になってしまうと、ますます体は弱っていくでしょう。起き上がることが困難になると、運動どころではなくなってしまいます。
また要介護者は身体機能の衰えにより、病気の発症率が高くなっています。筋力が弱ると歩行中に転んでしまうリスクが高くなり、予期せぬ事故につながりかねません。健康な生活の基盤を築くには、まずは安全に歩行ができる状態まで回復させることが重要です。歩くことができれば体を動かせるので、筋力の低下を防止できるでしょう。筋力が衰えると関節にも負荷がかかり、関節痛を招いてさらに運動嫌いの状態を引き寄せる可能性があります。それを防ぐためにも、リハビリを行う老人保健施設は重要な存在なのです。